四国遍路の日程


なまった身体でどれくらい歩くことができるのか。だから予定は立たない

半分歩ければ上出来。出たとこ勝負の毎日


途中で台風に何度か遭うだろうと覚悟してたのだが、
エルニーニョだかラニーニャのせいで、一度も台風は
来なかった。天候は概ね晴れだった。といって、歩く
身とすれば曇りか小雨くらいがちょうどいい。最高気
温が36度とか37度という日も。これまでの人生で一
番日焼けし、汗をかいた夏になった。
 一日にどれくらい歩けるのか。インターネットなどで歩き遍路の情報を集めてみたところ、三十キロから五十キロを歩く健脚の情報はあったものの、とてもそんなには歩けまい。

 観光旅行にでかけて三日間歩いただけで関節を痛めてしまい、北京から杖をついて帰ってきたこともある。三日くらいで足を痛めてしまって挫折してはせっかくのアタックが台無しになる。半分くらい歩ければ上出来という気持ちで臨むことにし、疲れれば休むようにした。歩ける距離は全く見当がつかないので、ノルマは課さないことにした。行けるとこまで行く。だから宿も予約しない。夕方くらいになって、着いたところで探すことにした。すべて出たとこ勝負だが、入社して二十キロ近く太って、スポーツなどしていない身体のことなど皆目検討がつかないのだった。

自分としては及第点

 その結果が上に掲げた表のとおりである。正直に書いたが、自分としては思ったより歩いたな、というのが実感だ。数日おきに車や電車での移動日が入り、歩く日は一日に二十キロから三十キロを歩いた。歩行のスピードは山道になるとぐっと落ちるが、平地では時速五キロ弱の、割合早めのスピードで歩いた。

 宿を予約していないこともあって、また夏の炎天下の中、歩き遍路をするひとはほとんどいないという「シーズンオフ」である関係で、都合良く宿がなかった。また、四国高校総体と重なり、町中の宿がいっぱいということも多々あった。このため、前後の都市に宿をとり、そこから遍路コースにバスなどででかけ、歩いてまた戻るといった、ややこしいことになった。

二十四日で「満願成就」

 無計画な割には二十四日という、ちょうどいい期間で八十八カ所を巡りおおせた。表に掲げてわかるように、ざっと半分くらいを歩くことができた。ただ、もう少し観光をしてもよかったかな、との思いは残った。あまりに真面目に歩きすぎたきらいはある。

 一日のスタートはまちまちだが、早ければ六時ごろから動きはじめ、午後四時には終わるというのが基本。日中は暑いので、できるだけ早い時間に動いておきたいと思っていた。ただし、宿の都合で七時からしかチェックアウトできなかったり、予定が遅れて午後七時ごろまで歩いたりしたこともあった。

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