▲Pumpkin Time▼ 小説・俳句 山下綺麗の日記6 山下綺麗の日記7
生きていることは辛いことかもしれない。人は生きている限り考えるから。
考えることを止めれば人生は楽になるが、きっとそれは人として生きているとは言わないかもしれない。私は生き残る。人を捨てても生き残る。世界が腐敗して腐臭が充満する中でも生き残る。私は生きる。屍のように生きる。髑髏が転がる中を生きる。
バラと桜の花びらが、髑髏と腐肉の中に舞い落ちるように、生命はこの世に産み落とされる。花びらはその美しさの役目を終わらせた、花の死骸。死は生命の源だから、命は死の源。死は生のためにあり、生は死のためにある。生死に意味を求めるのは人の定め、人の性。意味はない。なにもない。意味は作られるもので、存在するものではない。発明されるもので発見されるものではない。
花は咲く。色とりどりに咲く。それでよい。美しく咲く。そして枯れる。散る。
プレゼントは心を込めて、心を込めても、相手には分からない。
生まれてきたことは、神様から祝福されたってことだよ。だから、誰も生まれてきたことを非難することはできないんだ。これは誰の言葉だったのだろう。