次の場合にはキックオフによってプレーが始められます。
- ・第1及び第3クォーターの開始時
-
コイントスによって決められたチームによるキックオフ。
- ・得点後
-
タッチダウンをしたチーム、及びセフティで2点を失ったチームによるキックオフ。
キックオフは、キックオフをするチームが自己のエンドゾーンから5ヤード前進した地点に置いたボールを、相手ゴール方向に10ヤード以上蹴ることで成立します。(なお、女子ではキックオフの地点をエンドゾーンから10ヤード進んだ地点としています。)
10ヤード以上蹴られたボールは両チームともこれを抑えることができ、抑えたチームが攻撃権を得ます。このとき、
- キックをしないチーム(レシーブチーム)は、抑えたボールをデッドの判定があるまで前進させることができます。
- (「キックオフ側がボールを抑えることができない」というルールもあります)
- なお、キックオフ側のチームがボールを抑えることができるのは、一度以上、グラウンドまたは相手選手に触れたボールのみで、その前に直接ボールを取ったり、既にボールを取ろうとしているレシーブチームの選手の2ヤード以内に接近したり接触したりしてはいけません。
なお、10ヤードを越えないキックオフのボールに対しては、キックオフ側が触れば、その場でレシーブチームの攻撃権に、またレシーブチームが触ればプレーは続行となります。
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7. 攻撃
攻撃には大きく次の3種類のプレーがあります。
いずれのプレーも、前のプレーの終了地点に置かれたボールを、センターと呼ばれる選手が、
まず一旦後方へパスした後、開始されます。この後方へのパスをスナップといいます。
尚、プレーの開始位置にボールを置くのは審判であり、攻撃側チームは、審判がボールを置いてプレーの開始を宣言してから25秒以内にスナップしてプレーを開始しなければなりません。
また、攻撃側の選手たちは、スナップの前に全員で1秒以上の静止を行う必要があり、またスナップ前にボールよりも前に出ることはできません。
1.ランニングプレー
センターからスナップを受けた選手、あるいはそれから更に手渡しまたは後方へのパスを受けた
選手がボールを持って前進を図るプレー。
ボールを持っていない選手は、ボールを持った選手(ランナー)の前進を有利にする為に
守備側選手に接触して妨害することができます。この接触をブロックと
いいますが、相手を掴んだり、激しく接触する行為は反則となります。
2.パスプレー
攻撃チームは、1回の攻撃で1回だけ、プレー開始地点より後方であれば、前方への
パス(前パス)を行うことができます。これを利用して前方へ大きくまた素早く前進を図るのがパスプレーです。
但し、この前パスは一度でも地面に着くと失敗となり、次のプレーはそのプレーの開始位置からとなります。
また空中にあるボールは、攻守12人の選手全員にキャッチの権利があり、もし守備側の選手がキャッチ
した場合(これをインターセプトといいます)には、その時点で攻守が交替し、
デッドになった時点で今までの守備側チームに4回の攻撃権が与えられます。
もちろんデッドにならなければそのまま相手エンドゾーンを目指すこともできます。
このパスプレーが行われる攻撃では、スナップから前パスが誰かに触れられるまでの間、攻撃側選手は、プレー開始地点より前方で守備側選手に接触してはいけません。
尚、パス攻撃時もプレー開始地点の後方であればブロックは可能です。
3.パントキック
パントキックとは、一旦空中に投げ上げたボールを地面に着く前に蹴るキックです。
このキックが行われた場合、攻撃権を放棄したとみなされ、キックされたボールは
守備側選手のみが拾って前進させることができ、その後デッドになった地点で守備側
チームに4回の攻撃権が与えられます。
4回目の攻撃を行う場合に、この1回で10ヤードを超えることが
できそうにない場合(つまり4回目の攻撃終了時に10ヤード進んでいないとその地
点から相手攻撃となって不利になる場合)、陣地の回復を図ってしばしばこのパント
キックを行うことになります。
尚、現在、パントを行うことを宣言することによって、スナップ後に守備側選手に
妨害されることなくパントを行う権利を有する、「宣言パント」ルールが広く採用
されています。この宣言を行った場合には(スナップミス等のファンブル以外の)
パント以外のプレーを行うと反則となります。
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8. 主な反則
タッチフットボールでは反則が発生すると、反則があった地点、攻撃終了地点、または攻撃開始地点のいずれかから、被反則チームが有利になる方向にボールの位置を移動させる(これを罰退といいます)というペナルティを反則チームに課します。
なお、通常の反則では、このペナルティを課す際にはもう一度そのダウンを繰り返します(ファーストダウンでの反則であれば、罰退した次のプレーもファーストダウン)が、一部の反則ではダウンが進む(ロス・オブ・ダウン)ものがあります。また、インターセプトや、キックやパントのリターン中の反則の場合には、ダウンあるいはキックオフのやり直しは行われません。
- 危険行為、卑怯な戦術に関する反則
- パーソナル・ファール(15ヤード)
-
危険な行為(必要以上に激しい接触、殴る/蹴る等の乱暴行為、首から上への接触、
腰から下への接触等)に対する反則。守備側の反則の場合攻撃側に新たに4回の攻撃権が与えられます。
- ノン・コンタクト・ファール(15ヤード)
-
相手選手や審判に野次を飛ばしたり、暴言を吐く行為、あるいは卑怯な戦術に対する反則。守備側の反則の場合攻撃側に新たに4回の攻撃権が与えられます。
- キックオフ時の反則
- イリーガル・プロシジャ
-
キックオフのボールがサイドラインから外に出た場合。
キックを受ける側は次の選択が出来ます。
- 5ヤード下がった地点からキックオフのやり直しをさせる。
- ボールが出た地点から攻撃を開始する。
- キックオフの地点から30ヤード進んだ地点から攻撃を開始する。
- バイオレーション
-
キックオフのボールが10ヤード飛ばずにキック側の選手が、相手選手がボールに
触る前にボールを抑えた場合。
キック側選手がボールを触った地点で、キックを受ける側の攻撃を開始します。
- 攻撃開始時の反則
- ディレイ・オブ・ゲーム(5ヤード)
-
審判が攻撃開始地点にボールをセットして攻撃開始の合図(これをレディ・フォー・プレーといいます)を行ってから25秒以内に攻撃を開始しないとき。(宣言パントルールでは、キックするまでの時間を25秒としています。)
- フォルス・スタート(5ヤード)
-
スナップが行われる前に攻撃側選手が、攻撃開始地点より前方に出てしまったとき。
また、スナップ前にプレイの開始と紛らわしい動作を行ったとき。
- イリーガル・シフト(5ヤード)
-
スナップが行われる前には攻撃選手は一旦全員で1秒以上の静止を行わなければならないが、この静止なしにスナップが行われたとき。
但し、一旦静止した後であれば、バックスの選手(下記参照)の1名だけは動いて
も構いません。
また、2名以上のバックス(プレイの開始と紛らわしくなければラインの選手も可)が同時に動いた場合には再度1秒以上の静止を行えば、問題なし。
- イリーガル・フォーメーション(5ヤード)
-
スナップが行われるときには、攻撃側の選手は、攻撃開始地点から後方1ヤード以内
に3名以上の選手を配置しなければなりません。(これらの選手をライン、そうでない選手をバックスと言います。)
- ディフェンス・オフサイド(5ヤード)
-
スナップが行われた瞬間、守備側の選手は攻撃開始地点よりも自己のゴールに近い側にいる必要があります。
なお、スナップ前に攻撃側に立ち入ってもスナップの瞬間に守備側に戻っていればこの反則ではありません。
- ブロック時の反則
- ホールディング(15ヤードまたは10ヤード)
-
ブロックの際に、相手を掴む、抱く等の行為をした場合。または正しいブロックでない接触を行った場合。
- イリーガル・ブロック・イン・ザ・バック(15ヤードまたは10ヤード)
-
背後から相手に接触した場合。但し、最初の接触が正しいブロックであり、接触が連続的に続いている中で相手が背を向けたような場合にはこの反則にはしません。
- 前パス時の反則
- パス・インターフェアランス(15ヤードまたは反則地点まで前進)
-
- 攻撃側選手は、前パスの行われる攻撃では、スナップから前パスに誰かが接触するまでの間、攻撃開始地点から前方では守備側選手に接触して妨害してはいけません。
- 守備側選手は、前パスが投げられてから前パスに誰かが接触するまでの間、接触して妨害してはいけません。
- 但し、すべての選手に前パスのキャッチ資格がある為、キャッチしようとして腕を伸ばした事によって相手に接触する行為は反則とはなりません。
しかし、以下のような行為は、キャッチしようとしている行為であっても正当な行為とは認められません。
- 自身とボールの間に明らかに相手の選手がいる場合、ボールをキャッチ、または触れようとする行為によって相手に接触してしまう場合。
- イリーガル・フォワード・パス(反則地点から5ヤード、攻撃側の反則の場合にはダウンが進む(ロス・オブ・ダウン)。)
-
攻撃開始地点から前方で、あるいは一度前方に出たチームによる前パスや、1度の攻撃(ダウン)の間に2回前パスを投げたり、守備側がインターセプトした後や、キックオフやパントキックのボールをキャッチした側の選手による前パス。
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9. 代表的なプレー
(現在、執筆中)